◆2010/2
“企業・団体(被支援者)・消費者”みんなが幸せ! ~「寄付つき商品」の効果と注意点を考える~
最近「寄付つき」の商品をよく見かけませんか?
例えば・・・
●スーパードライ(アサヒビール)
1本につき1円を環境や文化財などの保護団体へ寄付
●ボルヴィック(ダノンウォーターズオブジャパン)
日本ユニセフ協会とタイアップ(アフリカのマリで井戸開発)
●クリスマス期の通販カタログ掲載商品(ディノス)
掲載商品が一つ売れるごとにポリオワクチン1人分(20円)を寄付
●宅配商品の約30品目(オイシックス)
売上の3%をTFT(発展途上国の子どもに給食提供)に寄付
など様々な企業が「寄付つき商品」を販売していて、その売れ行きもいいようです。
今回はこの「寄付つき商品」について考えてみたいと思います。
消費者は「寄付」「寄付つき商品」についてどのように考えているのでしょうか?

企業のCSR活動と消費者の購買意欲に関するアンケートによると
Q1.環境対応商品や寄付につながる商品の購入経験
●買ったことがある・・・45.5%
●買ったことがない・・・54.5%
と約半数の方に購入経験があります。
Q2.買ったことがない54.5%の人の今後の購入意向
●買いたい・・・74.1%
●買いたくない・・・25.9%
と75%近くの方が購入意向を示しています。
※【慶應義塾大学・gooリサーチ共同調査】(2009/2/24発表 サンプル数=800)
また別のアンケートになりますが、
Q3.「寄付つき商品」の購入理由
1.似た商品を購入するなら寄付につながる方が良いと思ったから・・・50.1%
2.いつも買っている商品がたまたま寄付につながる商品だったから・・・35.2%
3.普段から寄付や社会貢献につながる商品を購入しているから・・・9.4%
4.知人に紹介されたから・・・0.4%
5.その他・・・4.8%
※「寄付型商品に関するアンケート/イーココロ!」より抜粋(2009/9/17 サンプル数=950)
購入者の約半分の人が「似た商品を購入するなら寄付につながる方が良い」と答えています。

この根底として、消費者の社会貢献意識の向上があげられます。
内閣府の世論調査によると、05年から09年にかけて「社会に役立ちたい」という人の割合が59%から69%に上昇しています。
そんな消費者の傾向を読み取った企業が「寄付つき」商品を増やしたので、目にする機会が増えたようです。
実際に上記アンケートのように「環境対応商品」や「寄付つき商品」に対して、消費者の好感度は高く、購買活動につながっています。

先にあげたキャンペーンでも
★アサヒビールでは2009年春に1ヶ月行った上記のキャンペーンで対象商品が計画よりも7千万本近く多い2億2千万本弱出荷。
★ディノスのクリスマス期の通販カタログでは、2009年に全商品寄付つきにしたところ、売上前年比90%増ペース。
★オイシックスでは同じ価格なら、「寄付つき商品」のほうが4倍以上売れている。
など、上記のアンケートの購入意向が示す通り、大幅な売上増につながっています。
そして「寄付つき商品」は売上増だけでなく、もう一つ大きな効果があります。
再び消費者の声(アンケート)を見てみましょう。

Q4.「企業の社会貢献活動」に対する評価(サンプル数=2,184)
●評価する・・・87.0%
●評価しない・・・13.1%
約9割の人が「企業の社会貢献活動」に対して評価しています。
Q5.「企業の社会貢献活動」実施企業に対する印象(複数回答) (サンプル数=1,899)
●誠実さがある・・・47.7%
●優良企業である・・・40.8%
●信頼性がある・・・30.4%
●大企業である・・・23.3%
●人間味がある・・・22.5%
●先進性がある・・・10.6
●その他・・・1.3%
社会貢献活動をしている企業は「誠実、優良、信頼性がある」と思われています。
※「企業の社会貢献活動に対する一般生活者の視点」より抜粋
【慶應義塾大学・gooリサーチ共同調査】(2004/8/5発表 サンプル数=2,184)

「寄付つき商品」の販売は対象商品が売れるだけでなく、社会貢献活動を積極的に行っている企業として、消費者の好感度アップにつながると言えるでしょう。
このように商品の知名度アップと売上増を果たし、企業イメージアップにつながる、まさにいいことずくめの「寄付つき商品」ですが、注意をしなくてはいけない点もあります。
下記のアンケートより注意するポイントを推察してみたいと思います。
Q3.で「評価をしない」とした人はどのような理由で評価をしないのでしょうか?
Q6.社会貢献活動を評価しない理由(複数回答) (サンプル数=285)
●活動の内容が見えないから・・・43.2%
●社会貢献活動とは何かわからない・・・31.6%
●成果がわからない・・・21.8%
●広告の一種だから・・・20.0%
●偽善的だから・・・16.1%
●特別な行為とは思わないから・・・10.9%
●その企業を知らないから・・・9.5%
●わからない・・・7.7%
●その他・・・1.1%
※「企業の社会貢献活動に対する一般生活者の視点」より抜粋
【慶應義塾大学・gooリサーチ共同調査】(2004/8/5発表 サンプル数=2,184)

上記のアンケートから2点の注意するポイントが見えてきました。
1点目は「活動内容や成果が見えない」ものは評価をされないことです。
もちろんそのような「寄付つき商品」も支持はされないでしょう。
「寄付つき商品」を含めた社会貢献活動を行う際には「誰に、誰が、どんな目的で、いつ、いくら寄付(あるいは活動を)する。そしてその成果、結果」をしっかりとわかりやすく明示する必要があります。
そして2点目は「広告、偽善的と取られかねない」ことです。「売上増や知名度・好感度アップ」につながるからと安易に始めると、思わぬマイナス効果になる可能性があります。消費者は浅はかな考えを見極める目を持っていると考えなくてはいけません。
消費者の信頼や支持を得るためには、企業のしっかりとした理念や社会貢献活動に対する姿勢を明確に示し一貫・継続して行うことが必要です。
まとめますと、

| 「寄付つき商品」は効果的に使えば、企業・団体(被支援者)・消費者・みんなが幸せ! |
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◆ 「寄付つき商品」の効果
1.知名度アップ・売上増
2.商品・企業のイメージアップ
◆ 「寄付つき商品」(社会貢献活動実施)の注意点
1.「活動内容や成果が見えない」ものは評価をされない
2.安易な販促手段として用いると逆効果になるおそれがある |

参考文献:日本経済新聞(2009年12月20日)「エコノ探偵団」
明るい話題が多いとは言えない昨今ですが、自分がその商品を買う事で少しでも社会貢献が出来るのであれば、喜ばしいことです。
上記にも注意点として書いてありますが、安易なマーケティング手段として用いると逆効果になることもありますが、しっかりとした成果につながる活動への支援であれば、企業・団体(被支援者)・消費者・みんなが幸せになります。
私達ダイナアーツでも「寄付つき商品」を含めたマーケティングプラン策定などのご支援活動を行っております。ご希望の方は、まずは遠慮なくご相談ください。
※本記事は、メールマガジン(毎月発行/無料)「売れまめ!売れない時代に売れるためのまめヒント」7号を加筆・編集したものです。
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(髙木)
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