◆2012/1 New
2012年新春年頭所感
・・・私たち自身の“自由の回復”をテーマに
新年あけましておめでとうございます
2012年正月・・・皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?
明けたばかりの2012年ですが、多くの方々にとって、今年を考える上では、やはり日本中が未だかつてない想いを抱くことになった2011年という年に思いを遣らずにはいられないことと思います。
昨年2011年・・・国家として戦後はじめて体験した未曾有の災禍。それは政治、経済、産業界はもとより私たち一般生活者同じくして、ある種・・・大自然の猛威に対する人間、文明の脆さを再確認し、今ある営み・幸せが決して保証されたものではない、という危機感を共有する機会となりました。
そして、同時に、国を司る政治のあり方・質とその国に暮らしを営む私たち一般市民との間に、意思の大きな隔たりを痛感する年だったと思います。
年始早々不謹慎かもしれませんが、2012年になっても、産業界の苦悩は依然続く見通しです。そして、これから先、一般市民には震災復興原資捻出のためだけならいざ知らず、ついに、すでに破綻状態の社会保障財源を含む膨れ上がった国家財政赤字負担のツケが回ってくることになってしまいました。
“政府が国民の貯蓄を食いつぶす日”・・・そう遠くない時期に・・・現実味を帯びてきたと考えるべきかもしれません。
残念ながら、私たち国民の想うところ、願うところとは異なり、民意を反映するどころか、まったく違う論理で動いてしまっている(否、止まってしまっている・・・)としか思えてならない決定や姿が随所に露呈してしまっているわが国の政府・・・。
自浄作用を失ってしまった自民党に代わって、私たちは自らの意思を代表して(結果として)民主党を選んでしまいましたが、民意とかけ離れた論理がまかり通ってしまう政治は変わるどころか、逆に進行してしまっている感が否めません。
新年早々そんなことを考えてしまっている中、今年2012年が、従来の価値観や伝統などの慣習から解放された個人を理想とする「社会契約説」に代表される、18世紀の政治思想家、ジャン=ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau、1712-1778)の生誕300年に当たることを知りました。
社会契約説(論)と言えば、人間が(政治学でいう)自然権として生き長らえる権利…この権利が守られる国家・社会をつくるための“契約”として、市民は主権者を選び、その人に絶対的な服従を誓うと説いたホッブス(Thomas Hobbes、1588-1679)、自然権の理念をさらに具体化し、
すべての個人は生命・健康・自由・財産の権利を与えられているとする所有権と、その権利を守るための権限を信託しているにしか過ぎないとした政府・権力の専制化を防ぐための抵抗権を説いたロック(John Locke、1632-1704)、そして前者2人とは単純に比較はできないものの、主権とは、“主体的個々人の集合体である人民”にあり、不可分・不可譲なものであるという「人民主権」を鮮明化した、このルソーによる政治思想です。
ルソーが説いた社会契約は、前出のホッブス、ロックとは異なり、人民主権は、政府に委譲できるものではなく、主権は代表することはできないものなので、代議政治を否定し、徹底的に直接民主制を強調したことからかなり先鋭的な思想です。
大学院で学究活動を行っていた時代ならともかく、現在の私は、これらの思想に対して論評を行える立場にはありません。ただ、ここで私が提起申し上げたいこと…ルソーの思想の起点にある「(政治学でいう)自然状態では人間は真に“自由”であったし、自然権も調和して保たれていた」という論点です。
昨今私が考えるようになってきていることですが…私たちはいつしか“自由”の尊さを忘れてしまっている、“自由”に考え、動き、交流し、突き詰め、発想する…ことをしなくなってきているのではないか…と。
ルソーは上記の部位に続けて、「自由の回復は、単純な自然に還ることでは成し遂げられず、社会状態という第二の自然に入ることでしか得られない」と唱えています。
“社会状態”・・・すなわち、既に私たちは既定の“契約”の中に生きています。
それが現代の私たちの“自然状態”であるわけです。
偉大な先人の思想をあまりに勝手な解釈で広げてしまうことに甚大な畏怖を持ちつつも・・・ですが、今日私たちが暮らす社会、それ自体を、実は私たちは “自由”を追求する上での制約とみなしてしまっているということ、言い換えれば、私たちが追求しうる自由とは、私たちが今を生きる社会に制限されてしまっている・・・と“刷り込まれて”しまっているという想いを私は強く持っています。
すでに私たちはルソーが言う“社会状態という第二の自然”の中で営みを続けてきている/続けていく状態であるとするのであれば、私たちはそこにおいて“自由の回復”を追求しなくてはならないのではないか。人も企業も・・・と感じています。
昨年亡くなった偉大な経営者、スティーブ・ジョブズが残した言葉・・・“Stay hungry, stay foolish.”
私は、彼のこの“遺言”に、人と企業に求められるべき根本としての“自由の回復”の意義と尊さを感じざるを得ません。
私はコンサルタントとして、多くの企業に、2012年という年を起点として、この“自由の回復”に邁進していただきたい、と思っています。
2012年は、近代の作曲家の中でももっとも有名な作曲家の一人で、旋法の多用や新しい和声の使用法により、それまでの伝統に縛られない自由な作曲法で独自の書法を生みだし、印象主義と呼ばれたその作風を含めた技法が後の作曲家に計りしれない影響を与えたクロード・アシル・ドビュッシー(Claude Achille Debussy、1862-1918)の生誕150年でもあります。
ドビュッシーと言えば、月の光、アラベスクが有名ですが、昨年末から弊オフィス(私がひとりでデスクに向かっている時ですが・・・)では、「夢(Rêverie)」がBGMとして流れています。
私たちが今だからこそ追求しなくてはならないであろう自由の回復・・・私たちダイナアーツは、今年2012年、それをみる夢ではなく、かなえる夢として描いていきたいと思います。
皆様の“かなえる夢”・・・それを透徹した視座・視野・視点で描き、かなえていくお取り組み。
私たちダイナアーツにお手伝いさせていただけましたら幸甚です。
2012年、今年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
株式会社 ダイナアーツ・インターディベロップメント
代表取締役 社長 加藤 誠也
社員一同 |
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